BX-16 修理記 2016.11.25
戻る

BX−8は2台とも問題なし
1.BX−8 を2台所有し、特に問題なく使用していました。
2.2台の内、後からオークションで落とした1台も各チャンネルのFADERボリュームにガリがあるものの問題なく使用できた。

BX−16は2台とも不調
1.こんな良いものを1000円で出品するなんて、気の良い人もいるんだなあと思っていた。
2.地元のイベントでセットしリハーサルで使った。
3.なんかひずみっぽかった。このままではイベントの途中では変えられないので、原因不明のままBX−8に取り替えした。
4.以前のことをすっかり忘れて、今年再びマイク6本を右左に配置してステレオ録音する計画を立て、準備でBX−16をセットした。
5.やはり、何かひずみっぽい。
6.ただ、今回はやや余裕があり観察を行った。ある程度、信号レベルが上がると、右チャンネルだけ、ひずみが出る。クリッピングみたいな感じ
7.今回は前半終了時にBX−16の使用を断念してBX−8に取り換えた。
8.後日、オーディオジェネレータとオシロスコープをつないで状況を見た。
9.右チャンネルだけ、信号レベルを上げると出力の正弦波の一部に破損がある。
10.R−chのオペアンプを取り換えてみたが何も変化はない。
11.結論としてスイッチングトランジスター負荷抵抗の端子電圧がRLで違う。ミューティング用のトランジスタが破損している。
12.手持ちのPc400mWの代替品に取り換えた。
13.修理前は0dB付近からひずみがあったが、修理後は出力10V-PPくらいでも波形は損傷していない。結果はGOOD。修理完了 
 

あと1台のBX−16も修理
1.MASTER FADER のボリュームが0DB付近ではちゃんと出力するのに、少し下げると無音(出力0V)になってしまう。
2.右左の両方とも同じ状況であった。
3.基板上の電圧とか波形を調べた。電圧は明らかに違う部分があるが、製造時期の違いと思われ、故障では無いと判断した。
4.最後の手段として、マスターボリュームの半田を吸収線で吸い取り、外して抵抗値を調べた。
5.ある程度下げた場所で抵抗値が無限大になった。部品自体をばらしてみたら、抵抗のスライド面の蒸着部がすり減っている。
6.サブのBX−8からマスターボリュームを外してBX−16の2号機にセットした。
7.修理完了した。

Roland製品の補修部品入手
1.10kΩのスライドボリュームであるが、一般的なアルプス電気のものではなく、松下製と思われる。
2.ユーザーマニュアルはネットでダウンロードはできるが、サービスマニュアルが入手困難であった。
3.Wと思われるサイトで$12だったかで売っている。購入してDLして印刷したらPDFがどこにも見当たらない。
4.プリント面の実体図が見ずらい。
5.部品番号を探して、ROLANDのHPで申し込んだが、予想通り断られた。
6.ローランドのこの製品は製造打ち切りから19年経過しているらしい。
7.HPに断りがある通り、いかなることがあっても部品レベルでは感電する(アホカ)ので供給しないとのこと。
8.ネットで調べて丹青通商(なつかしい)で20kΩの代替品を買った。
9.抵抗値はやや違うが、これでBX−8が治ると思う。つまみ部分の寸法が違うので部品をばらして
  現状のスライドツマミを使用できるよう、組み換えし、不良品のものと入れ替えた。
10.Wのサイトに10kΩでB特性だが類似品が掲載されている。6個で$50もしたけど購入した。
11.外国からの購入は昔と違い、クレジットカードを持っていれば簡単に購入できる。PAYPALなるシステムが最も一般的らしい。

おさらい
1.修理は各自の責任でやってください。
2.当方は全く結果について責任は持ちません。
3.この製品の基盤は片面なので、半田吸収線できれいに部品交換ができる。
4.修理道具はオシロ、テスター、AFジェネレーター、半田ごて